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梶山季之旅とその世界 

梶山季之旅とその世界」を手にしたのは41年前で、ほこりをかぶってたのを読み返したというか積読状態でほとんど読んでませんでした。
この本を買ったのは旅行するのに参考になるのかということでしたが、岡部一彦さんのように行った先の宿のことが書いてあるわけではないし、岡田喜秋さんのように風光明媚な景勝地を訪問してるものでもない。
では何が書かれてるかといえば、梶山季之氏がトップ屋として情報というか資料集めに奔走した当時の活動記録的なものです。

この本を購入した当時の私は21か22歳ぐらいでしょう。
梶山季之氏の小説を初めて読んだのは「赤いダイヤ」で、その面白さに引きずり込まれ続編のような「青いサファイヤ」とか「せどり男爵数奇譚」「と金紳士」「てやんでェ」「うまい話あり」など痛快な物から「族譜」「李朝残影」のような民族を描いたものまで手あたり次第読み漁ってました。
高校時代から20歳ごろまでは五木寛之氏を詠んでましたが、こちらはジャズや演歌に広告業界の裏話と青春物などで、比較的身のまわりのことをテーマにしてて主人公に同化できますが、梶山季之氏の世界は政財界や悪徳政商とか詐欺師じみたのが主人公で、自分とはまったく縁がない。
そんなことでおおいに興味をそそられたし、推理小説の如く夜っぴいて読んでしまうものが多い。

その梶山季之氏がどんな旅をしたのか興味を持って購入したはずですが、内容は上記したように旅行記ではなく、あくまで記録物というかエッセイに近く、あの頃の私が読むには取るに足らずというか読む気になれず積読状態になってたんでしょう。
ところが60を過ぎた今、梶山季之氏がどんなことを思いながら様々な小説を書いて来たのか知りたくなってたし、東日本大震災による福島原発がメルトダウンし原発再稼働か否かが注目を集めてる今、ソウル生まれの氏が広島に引き揚げ青春時代を過ごすなか広島の原爆被災者を目の当たりにしてる。
そのことで小説家であり詩人でもある「夏の花」の著者原民喜氏を私淑してたのが自殺してしまい、その後氏から遺書が届いたことが本書に綴られてます。
その原民喜氏の記念碑を広島城の石垣に埋め込む形で建立しようと奔走するも、文化庁は許諾してるものの広島県からは許可が下りず原爆ドームの脇に建立したそうです。

3年か4年前その広島へ初めてというかその一回しか行ってませんが、広島城と原爆ドームに足を運んでます。
このときは猫の撮影とブログ仲間が亡くなり、その墓参りで梶山季之のことは頭の中にありませんでした。
原民喜氏が原爆ドームなら梶山季之氏の文学碑は広島市中区加古町5・アステールプラザに建立されてるといいますが、このとき両氏の文学碑の存在すら知らなかったので見てないのが残念でなりません。
近いならすぐにでも再訪しますが、時間と費用がかかるのでそうもいきません。

今年の終戦記念日の前後にNHKで「基町アパート」というドキュメンタリードラマが放送されました。
そのなかで原爆に被災した方の役を日色ともえさんが演じてたし、TBSでは毎年のように綾瀬はるかさんが被災者を訪ね歩いてインタビューするのを見てます。
梶山季之氏というと大かたはポルノ作家をイメージするようですが、遺作となった「積乱雲」では生まれ育った韓国とハワイ移民の母、そして青春時代過ごした広島をテーマに書く予定だったらしいのが、取材先の香港で45歳で急逝。
急逝しなければどんなものになったのか?
それもそうですが健在なら今はどんな小説を書いてるのか?
ソウルの小学校時代にいた後輩五木寛之氏は仏教に目覚めて親鸞を上梓しましたが、梶山季之氏なら原発について書いてるのだろうか?
それとも草食男子らを啓発するためポルノ小説を量産してるのか?
あまりにも早い死に、梶山季之氏が健在ならと思わずにいられず、300ページほどの「梶山季之旅とその世界」を感慨深い思いで41年ぶりに読破し終えたばかりです。

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この記事に対するコメント

今晩は~!

先日、セイタカアワダチソウを撮りました。
その時浮かんで来たのは、織枝の唄
♪月見草 いいえそげんな花じゃ無か
あれはセイタカアワダチソウ♪
そう、五木寛之の青春の門でした。
梶山季之氏は「赤いダイヤ」しか読んでいません。
いつの間にか本箱から消えています。
最近は翻訳物か、青空文庫で芥川か太宰です。
もう一度、読み返したくなりました。
作家の背景まで、書かれた記事に感動です。
取り合えず、「青春の門」探してきます。

桜の親父 #- | URL | 2014/10/13 18:30 * edit *

桜の親父さんへ
青春の門は自立編まで読んでるし映画も見ましたが、大竹しのぶが嫌いでして・・・
五木寛之や梶山季之など肩肘凝らず読めて面白いし、その人となりを知りたくなる作家です。
梶山季之は生まれは韓国でも引上げ先は広島でかなり苦労したようです。
そんなことはおくびに出さず一連の作品はトップ屋らしい内容で傑作ばかりでした。
情報集めに奔走した梶山季之の執筆スタイルを真似た大下英治がいますが、同じ文章を違う作品で使いまわしするなど、いくら真似たところで梶山季之の足元には及ばないでしょう。
五木寛之のは初期の全集をいまだに持ってますが、毛色の変わったところで「日本三銃士」が面白かったと記憶してます。
寝る前なにか活字を目にしないと寝られないんですよね・・・

freecat2828 #hdScUxTA | URL | 2014/10/13 20:00 * edit *

 広島の悲劇を知ってる筈の日本人が何故原発を容認するんでしょうね。
 命より勝る経済とは何なんでしょうね。

私も大竹しのぶ嫌いです。
初めてそういう方にお会いしました。もっともそう言う事を尋ねた事はありませんが…
嫌いな理由がどこなのか…
ちょっと気になります。

 

carmenc #- | URL | 2014/11/06 19:15 * edit *

carmencさんへ
リスクのある原発を推進するのは本当に不思議です。
ま、当然その裏には利権があってのことでしょうが・・・
大竹しのぶのかまととくさいのが大嫌いです。
それに馬鹿面のような面相と話し方。
何故といわれてもそうとしかいいようないです。

freecat2828 #hdScUxTA | URL | 2014/11/07 06:50 * edit *

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